どの機器測定が最も信頼できる?

それぞれの宅配業者の説明を読んでも、よくわからないと質問を受けるので
特徴を簡単にまとめてみました。

【語彙】
スペクトル:
複雑な情報や信号をその成分に分解し、成分ごとの大小に従って配列したもののこと。

分解能:
簡単に言えば、判別するための能力。

放射性同位体同定システム
(BNC Model940)

NaIシンチレーターを使ったスペクトルメーター

NaIシンチレーターは、
Ge半導体スペクトルメーターに比べ
分解能が低く、セシウムとカリウムを分離できない。

加えて、NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータなので
スペクトル解析できない。

高精度検査機器
NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータ

高精度と表現されていても、
本質はNaIシンチレーターを使ったスペクトルメーター

本質がNaIシンチレーターなので、
Ge半導体スペクトルメーターに比べ
分解能が低く、セシウムとカリウムを分離できない。

もちろん、NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータだから
スペクトル解析できない。

Ge半導体スペクトルメーター

本来、放射性物質の濃度を検査するために
使用される検査機。

Ge半導体はスペクトル分解能も高く、
セシウムとカリウム等のスペクトルを分離できるが、
検出限界値は計測時間と関係する為、
測定時間は長い程よい。

サーベイメーターを使う検査はスクリーニング検査とも呼ばれ、
コンタミメーターと呼ばれる表面密度を測定するものもあり、
検出面積がサーベイメーターより大きい分、検出限界値も低くなる。

サーベイメーターやコンタミネーションメーター等を使って、
倉庫内等放射線遮蔽されていない環境で計測する場合、
暫定基準の半分程度の濃度であれば検出できるようです。

まとめると、スクリーニング検査だけでは
暫定基準値を超えていないことを確認できる程度ですが、
測定試料をみじん切りにする必要がないので、全数検査も可能です。

ですから、食品の安全性を保証するためには、
全数スクリーニング検査し、最も係数値が高い個体を
Ge半導体スペクトル分析器を使って
精密測定することが理想です。

スクリーニング検査は、ある程度時間を掛けなくては検出精度を上げることはできませんから
野菜宅配などの鮮度が命の食材の場合、致命的な問題です。

・1回の計測に何分かかけているか?
・出荷品の何割をスクリーニング検査しているか?
・全出荷数に対し精密測定している個体数は?

最低でも、しっかりと説明してくれる
業者を信用するというのが良いと思われます。

計測時間・試料重量と測定器が分かれば検出限界値もある程度は推定できますし、
Ge半導体測定機の検出限界値は計測時間と関係しますから、
最低でも1時間程度で計測している業者は信用できそうです。